路地裏バーのからくり書庫(民事法)

民法,商法などの裁判例,判例を紹介していきます。

すこーしだけ真面目に考えてみよう―安愚楽牧場被害対策弁護団vs.海江田万里氏の訴訟の判決

実は結果が少し気になっていたんだよね。やっぱりなあって結果だったけど。 大したこと書けないけど,書いている人いないかもしれないから,敗訴理由を推測してみましょうか。 (訴訟で提出された書面は,請求すれば閲覧可能だし,利害関係者ならばさらに謄…

「司法のしゃべりすぎ」は「しゃべりすぎ」ではないと思うよ。

司法のしゃべりすぎ (新潮新書) 作者: 井上薫 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2005/02 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 19回 この商品を含むブログ (47件) を見る うーん,電車乗る時間が長いから本を読んでいこうと思って本棚見たらこの本があったん…

研究メモ帳―労働契約法16条(解雇権濫用法理)に「契約の目的」を考慮する

労働契約法16条によれば,解雇は「客観的に合理的な理由を欠き,社会通念上相当であると認められない場合は,その権利を濫用したものとして,無効」とされている。この規定は,いわゆる「解雇権濫用法理」を条文化したものであると言われる。では,「客観…

司法書士による過払金返還請求訴訟提起は弁護士法に抵触するのか?

(富山地裁平成25年9月10日判決・判例時報2206号111頁) 〈事案の概要〉 原告が被告に対し,約1080万円の過払い金返還請求及び取引履歴不開示により精神的苦痛を受けたとして50万円の慰謝料請求を求め訴訟を提起した。 原告は,司法書士の…

建物建築前には建物間隔の要望を受け入れたような態度をとりその後基礎工事が完了した段階で態度を翻した場合には,誠意を以て交渉しなかった,不誠実だとして慰謝料支払い義務が発生するか?

大阪高裁平成10年1月30日判決・判例時報1651号89頁 〈事案の概要〉 Xが,建物建築前に,隣地所有者であるYに対し境界線から最低40センチメートル間隔をあけて要請したところ,Yはいったんはその要望を受け入れたように装い,その後基礎工事が終わった段…

売上伝票や請求書の名宛人欄には店名,しかし名宛人は本当は会社組織(いわゆる個人会社)だった場合,代金の請求先は会社か個人(社長)か?

大阪地方裁判所昭和45年4月27日判決・判例タイムズ252号274頁 〈事案の概要〉 Xは酒類の卸,小売業を営む会社であったが,昭和38年10月ごろから洋酒喫茶「宝島」(以下,「宝島今里店」という。)に洋酒等を卸していた。その後,同店の店主から,母Yが経営…

子どもが親のクレジットカードを盗み出して使用した場合,親はカード利用代金の支払い義務を負うか?

京都地裁平成25年5月23日判決・判例時報2199号52頁 〈事案の概要〉 未成年のX1が父親X2の財布からクレジットカードを盗み出して,そのカードでキャバクラ(Y1~Y4はその経営者)に行き支払いをし,クレジットカード会社Y5はX2に対してカード利用…

差出人名は会社,印鑑は個人名の場合の通知の有効性

島原簡裁平成19年1月31日判決・判例タイムズ1242号219頁 〈事案の概要〉 原告が,訴外株式会社西田建設(以下「本件会社」という。)に対し社会保険料債権を有してたところ,本件会社の工事請負代金請求債権を差し押さえて差し押さえ通知書を第三債務者に送…

催告の内容証明の受領拒絶と時効中断

東京地裁平成10年12月25日判決・判例タイムズ1067号206頁 〈事案の概要〉 原告は,被告野嵜和興(以下,「被告和興」という。)との間で平成4年3月23日,弁済期を同年9月30日とする金銭消費貸借契約を締結し,被告野嵜恵(以下,「被告恵」という。)はその…